いま再注目されつつあるクルマ。「日産・ラシーン」にキャンパーが熱視線!

記事中画像撮影:烏頭尾 拓磨

クロスオーバーSUVの先駆「車」だったラシーン



1994年の12月より販売開始された日産のラシーン。当時は今のようなクロスオーバーSUVという言葉や概念もなく、“RVブーム”真っ只中。三菱のパジェロやスバルのレガシィ、トヨタのランドクルーザー80といった本格的なクロスカントリー車が人気を博していました。

そんな中、クロカンの雰囲気を楽しむクルマだったラシーンへの支持は伸びず、2000年に生産終了。しかしこの「本気過ぎない」だけど「四駆の雰囲気は楽しみたい!」という当時のラシーンが持っていた感覚はまさに、SUV全盛期である「今」のクルマ選びに求められているところではないでしょうか?

道しるべとなる「羅針盤」が車名の由来


ラシーンの車名は「未知なる旅の水先案内役=羅針盤(らしんばん)」というコンセプトのもと、付けられました。「どこでもドアのように海も山も駆け抜ける!」と、当時のイメージキャラクターはなんと「ドラえもん」。今やしっかりT社のイメージキャラクターとして定着していますね(笑)。

この感じもまたラシーンらしいというか。なんとも愛嬌のあるクルマです。

理想のラシーンが手に入るお店が横浜にある!


そんなラシーンですが、全国に専門店と言える中古車ディーラーがいくつかあります。その中でもいち早く中古ラシーンの需要に目を付け、多くのオリジナルパーツを開発、販売なども手掛けるお店、横浜のblooomで話を聞いてきました!

blooomで買える自分だけのラシーン


blooom店長の吉原さん

ーーーなぜラシーンの専門店を始めたのですか?

もともと日産はパイクカーシリーズといって、パオやフィガロといった個性的な見た目のクルマを世に送り出していました。RVブームの中、そのオリジナルコンテンツと言えるパイクカーの流れも汲んだ一台がラシーンだったワケです。

しかし、このblooom(ブルーム)を立ち上げた10年くらい前は、中古車市場でも不人気車で、球数もそれなりにあったんですよね(笑)。だけどこの個性的な見た目とフルタイムフルオート4WD、いわゆるFF仕様のクルマというところで、中古での伸び代を感じてこの車種の専門店をやってみようとなりました。

ーーーお店の一番の“売り”は?

過去に600台以上のラシーンを売ってきたという実績からラシーンに対する専門性は非常に高いと思います。なのでみなさんが一番気にされる走り出してからの故障や不具合といったところには敏感に対処した車種を販売しています。

あとはカスタム! やはりここです。専門店だからこそできる自分だけのラシーン作りを楽しんでもらいたいです。

blooomでできる自分だけのラシーン作り!カスタム例を拝見


97年式、ノーカスタム車、価格90万円〜

ーーーこちらがノーマル仕様のラシーンですよね? これのどこをカスタムできるのでしょうか?

基本的には内外装含めてフルカスタム可能です。実際にカスタム車両と見比べていきましょう。


97年式、フルカスタム車、価格150万円〜

まずは気になるフェイスですが、グリル、形状はそのままにフォグランプを仕込んだバンパー、角目のフロントライトなどをカスタムできます。当社オリジナルのカスタムパーツを使っているので、SUV感を高めた個性的な顔が特徴です。


足回りですが、2インチリフトアップ、そしてオーバーフェンダーを付けています。ちなみにオーバーフェンダーを付けることで、通常5ナンバーのラシーンですが、3ナンバーへと変わります。

ここの変える変えないは維持費へと繋がるところにもなるので大事ですね。あとはそれに合わせてホイールも変えています。


リヤバンパーもフロント同様に、形状はそのままバックフォグを仕込んでいます。さらにスカートを履かせることでボリューム感がアップしています。


キャンパーの必須装備と言えるルーフキャリアももちろん装着できます。メーカーや形状などご相談いただければ!


インテリアももちろんカスタム可能です。こちらはウッドパネルを使って格調高くカスタムしていますが、割と好みによってカスタムが大きく違ってくる場所ですので、テイストはご相談いください。シートに関しても同じくです。


ラシーン専門店ブルーム
神奈川県横浜市戸塚区名瀬町1091-1
045-814-0510
http://www.blooom.net

実際のオーナーにも話を聞いてみた!

カメラマン 烏頭尾(うとお)拓磨さん

雑誌媒体やファッションブランドのカタログ撮影などフリーランスのカメラマンとして活躍。2016年末に上述のブルームにて購入。

実生活においてのラシーンの使いやすさはどうなのか、仕事でもプライベートでもラシーンをフル活用しているオーナーに話を聞いてみました。

ラシーンは仕事に遊びに良きパートナー




都心からキャンプ場まで、様々な環境をラシーンで往来するという烏頭尾さん。その乗りやすさについて、

最初は見た目に惚れて選びましたが、いざ乗ってみると、街でもアウトドアでも心地よいFFのスムーズな操作性が気に入っています。あと小回りがきくのも欠かせないポイントですね。パワーはないので加速はそこまで望めませんが、見た目通りにユルーく乗るには最高の一台です!

とのこと。






特にお気に入り部分だというのがハッチバッグ。

ガラス部分の上部と下部の2段で開くのが便利ですね。何かちょっとした物の出し入れなら上のガラス部分だけを。大きな荷物の出し入れや、ちょっと腰掛けて休憩したり作業したりするなら全開に。用途に合わせて使い分けできるのが便利です。


キャンプ道具が整然と積まれた荷室は、後部座席を倒すことで積載スペースを拡張。ストレージを4個ほど積んでいるにも関わるず、まだ余裕が伺えます。

ルーフラックも付けているので、後部座席を使いたいときも安心。

コンパクトですがその点に関して不満を持ったことはなく、逆に小回りの良さがすごく便利なので、まだまだこれからも乗っていくつもりです。今年、子どもが生まれるので、ゆくゆくは家族3人でのんびりキャンプに行きたいですね。

ちょどいいが詰まったラシーン


生産終了から20年。紆余曲折あって、今や時代に求められるクルマとなったラシーン。趣味にちょうどいい、乗り心地がちょうどいい、大きさがちょうどいい、価格もちょうどいいとポジティブな要素がたっぷり。

若い家族や初めてのクルマの購入を検討しているなんていう人には、まさにぴったりなクルマですね。キャンプを楽しむアウトドアな趣味人! そんなあなたにもきっとハマることでしょう。


圧巻の品揃えを誇る横浜のblooomで自分だけのカスタム車両を作るなんてのもいいですね。生産終了が2000年なので約6年間と割と短命でした。その間の販売台数はおよそ7万台といわれ、当たり前ですが中古市場での程度のいい球数は年々減少傾向にあります。

90年代的な“カクカクデザイン”。特にキャンプ好きの人はここに敏感。気になる方は、早めにチェックを!

Source: nap-camp

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