悲しい気持ちになるマナー違反…リアルエピソードから考える「キャンパーの心得」

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楽しいはずのキャンプで気になることが・・・



年間の休日のうち半分以上はキャンプに行く筆者。自然の中で家族や気の合う仲間と過ごすキャンプでは、心が洗われて清々しい気分になります。

そんな楽しいキャンプですが、ある問題のためにやるせない気持ちになることがたまにあります。

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その問題というのは、キャンプ場でたまに見かけるマナー違反。燃え残った薪がフィールドに捨てられていたり、残飯が炊事場に放置されていたり……。

そういう光景を見ると誰もが嫌な気分になるのはもちろん、キャンプ場としても処理するのに手間やお金がかかったり、せっかくの景観の良さが損なわれたりととても悩ましい問題です。

実際に起きたマナー違反を、キャンプ場に聞いてみた

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マナーの意識を持つには現状を知ることが第一歩と考え、実際にフィールドで起きているマナー違反をキャンプ場を経営する方に聞いてみました。

今後も気持ちよくキャンプを楽しんでいくためにどうしたらいいのか、事例とオーナーの意見も交えつつ考えてみましょう。

山梨県のキャンプ場の例



まずは、ゆとりのあるサイトレイアウトと静かにくつろげる環境で人気の、山梨県のとあるキャンプ場の事例です。

夜間の薪割り・ドアの開閉音・大きな話し声などの「音」



夜も更けた頃に焚き火の薪が足りなくなって追加で割ったり、ちょっと荷物を取り出すために車のドアを開閉したり。これは無意識のうちについやってしまうという方も多いのではないでしょうか?

ゴミの放置

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こちらのキャンプ場ではゴミは持ち帰るのがルールなのですが、稀にゴミをサイトに放置していく方がいるそう。「捨て方がわからない」は理由にもなりませんね。

他のサイトへの立ち入り



自然豊かで広々したキャンプ場、駆け回ったり虫を探したりしているうちに子供が他の利用者のサイトに入ってしまうことが。特に子供連れのファミリーが集うグループキャンプで起こりがちなパターンです。

上の3つの事例、正しくはこうあるべき

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テントだと外の音が筒抜けな上に、林間サイトは音が反響して思った以上に大きく聞こえてしまいます。小さいお子さんがいるご家族など、キャンプでは普段より早くお休みになっている方もいます。

薪割りや荷下ろしは暗くなる前に済ませて、夜は声のトーンを落として静かに過ごしましょう。

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キャンプ場それぞれに定められたルールをしっかり確認して守るのが鉄則です。たとえゴミを引き取ってくれるキャンプ場であっても、テントや道具を片付けた後に、ゴミが落ちていないかやペグの抜き忘れがないかなど、サイトをしっかりチェック! 元通りの綺麗なサイトはとても気持ちが良いですよね。

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子供でも大人でも、キャンプでは人のサイトには立ち入らないのがマナーです。フリーサイトでも同じで、人のサイトの近くを横切ったりはしないのが基本。

小さい子供は遊びに夢中になって気づかないので、しっかりと大人が付いて見てあげましょう。

キャンプ場オーナーからのコメント

キャンプで心地良く過ごせるかどうかは、キャンパーさんの心掛けと行動次第。同じ日に同じ空間を共有する仲間として、お互いにほんの少しの気遣いをして気持ち良く過ごしてもらいたいです。

屋内ではないものの、キャンプ場は宿泊施設。ゲストをもてなす立場のオーナーは常に気持ちよく迎えるために最善を尽くしてくれています。それに対する感謝の気持ちをもって利用することも、マナー向上につながるのではないでしょうか。

長野県のキャンプ場の例



続いて、一面綺麗な芝生で覆われた広大なフリーサイトが気持ち良い、長野県のキャンプ場の事例です。

焚き火で芝を焦がす

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実際筆者もこのキャンプ場を利用したときに、何ヵ所か焦げているのを見かけました。コンパクトサイズの焚き火台を使うと、地面との距離が近すぎて芝が焦げてしまうことがあります。

もしご自宅の庭が綺麗な芝生で、そこを焚き火で焦がされたらどういう気分になるでしょうか?

燃え残りの薪やゴミを放置する

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ゴミの放置はどこのキャンプ場でも起きてしまっている問題のようです。ゴミだけでなく焚き火が終わった後の灰や、ひどい場合まだ燻(くすぶ)って熱いままの薪が捨てられていることもしばしば。

火がついている薪を地面に捨てると山火事など大事故に繋がる恐れもあるので、とても危険です。

大人数で騒ぐ

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人数が集まってお酒が入ると、つい気分が良くなって大声で騒いでしまいがち。大人数で楽しく過ごすのが悪い訳ではないですが、家族でのんびり過ごしていたり、ソロで静かに楽しんでいたりとキャンプの目的は人それぞれです。

上の3つの事例、正しくはこうあるべき

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難燃シートを敷いたり、低い焚き火台の場合はブロックなどの台に置いて、地面からしっかり距離を取って焚き火をすることが常識です。

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ほとんどのキャンプ場は、灰や燃え残った薪を捨てることができる「灰捨て場」が場内にあります。ほんの数分運ぶだけで済むので、決められた場所へきっちり捨てましょう。

灰の処理方法がわからない場合は自己判断せず、必ずキャンプ場の方に確認して処理するのが正解です。

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大人数でワイワイ過ごしたい場合はバーベキュー施設やログハウスを利用するなど、その場の雰囲気やルールに合わせた過ごし方を心がけると良いですね。

だからと言って騒ぎすぎNGなのはどの施設でも同じこと。楽しむときでも節度は大事です。

キャンプ場オーナーからのコメント

目の前の「あたりまえ」をよく観察し、各々が自然の美しさをどう守り、活かすかを少しだけ考えてみてください。人間も自然の一部と捉え、自然のサイクルに適したバランスで、より良い時間と経験を楽しんでもらいたいです。

キャンプは言わば自然界に“お邪魔”しているようなもの。自然に癒されることと、好き放題楽しむことは違いますよね。

でも「マナー」「ルール」ばかりでは窮屈。なら、どうすればいい?



ルールのことを口酸っぱく言われると、せっかくの楽しいキャンプがなんだか堅苦しいものになってしまうかも? そこで、ルールに縛られないためにも普段から心がけておきたい心得もまとめてみます。

最低限抑えておきたい「基本の心得」

気持ち良い挨拶

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これは何もキャンプに限った話ではなく、普段の生活でも同じですよね。挨拶は気持ち良く過ごすための第一歩。

管理人さんや周りのサイトの利用者の方……炊事場やトイレですれ違った方などに一言挨拶するだけで思いやりの気持ちが生まれ、お互いに良い気分で過ごすことができるのではないでしょうか。

「来たときよりも美しく」の精神

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サイトに着いたときに、前の利用者のゴミが落ちていることもあるかもしれません。そんなときは「そのゴミも一緒に捨ててあげる」というような気持ちの余裕があるといいですね。

キャンプ場はあくまでも管理者の方の所有している土地。もしあなたが誰かに貸したものが汚れた状態で返ってきたら、どんな気分になりますか?

撤収後は自分のサイトだけでなく、ちょっと周りにも気を配ってお掃除を。そうすればとても晴れやかな気分で家路に着くことができるはずです。

自然や環境を楽しむ



せっかく時間とお金をかけて自然豊かな環境に来たならば、普段は聞けない森の音や贅沢な景色を楽しんでみてはいかがでしょうか。あたりを見回せば四季によって異なる趣を楽しむことができるのに、大きな音を出してしまうと草木のざわめきや薪が爆ぜる音は聞こえなくなってしまいます。

キャンプじゃなくてもできることは、日常生活で。キャンプに来たらキャンプでしかできないことを楽しみましょう!

マナーを守るのは当たり前!気持ちよくキャンプを楽しもう



キャンプ場を運営するのもタダではありません。受付をしてくださる方に掃除をしてくださる方、いろんな方に支えられて私たちが気持ち良く過ごせる環境が維持されています。利用者がマナーを守らないと運営者の負担が大きくなり、そうした環境を失うことにもなりかねません。

これからもキャンプを続けていけるよう、感謝の気持ちと節度をもって過ごすことを心がけていきたいですね。

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Source: nap-camp

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Posted by AKT