【これぞ王様のクッション】最強クラスの肉厚マット「モンドキング3D」を試してみた!!

記事中撮影画像すべて:筆者

寝るときのマット、何を使っています?


キャンプで睡眠って重要ですよね? 夜中に目を覚まして寝つけないと、次の日寝不足でせっかくのキャンプが台無しです。

自宅のベッドと同じとまではいかなくても、ぐっすり安眠できる、自分にあったスリーピングシステムを整えたいところ。

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寝具と一口にいっても寝袋・コット・ピローなどなど、各社からたくさん商品が出ています。

なかでも種類が多く、何を選べばよいか迷ってしまうのがスリーピングマットです。クローズドセル、エア注入式、自動膨張式と、種類も特徴もさまざま。

サーマレストの最上級マット「モンドキング3D」とは?

出典:THERMA-REST

スリーピングマットを多く開発しているブランドといえば、サーマレストが有名です。さまざまな種類のマットが展開されていますが、大きく分けると「FAST&LIGHT」「TREK&TRAVEL」「CAMP&COMFORT」「CLOSED-CELL」と4つのカテゴリーがあります。

今回紹介するのは「CAMP&COMFORT」にカテゴライズされる「モンドキング3D」。アウトドアで「一番に快適な眠りを求める人」に向けたマットです。

それではその実力のほどを見てみましょう。

サーマレストのラインナップの中で一番の断熱性

出典:THERMA-REST こちらの商品名は「ネオエアーXサーモ」です

モンドキング3Dの「R値」は11.4。R値とは熱抵抗値を表す数値で、断熱力の高さを表しています。R値の数が高くなるほど断熱効果が高くなるという訳。

測定方法は異なりますが、ほとんどのメーカーでR値が1〜10くらいの数値の商品が多いなか、モンドキングは11超! これは驚愕の数値です。

同じサーマレストのクローズドセル「リッジレスト」のR値は2.8なので、リッジレストを3枚重ねるよりも冷気を通さないことになります。

その厚さ、なんと10cm


モンドキング3Dの厚さはなんと10cm! 屋外で使うマットでは類をみない厚さ。

その分重量は2.5kgと重めなので、携帯性よりも快適性重視の方向けです。

伸縮性のあるニット生地



2019年の今季リニューアルされ、表面生地が伸縮性のあるニット生地にアップデートされています。さわり心地が非常によくて、暑い季節はシュラフなしでそのまま寝ても快適に眠れそう!

並べて使いやすい3D構造


マットの接着面が外に張り出さない3D構造で、複数枚並べても隙間なくキレイに収まります。夫婦2人でする車中泊では、車内をフルフラットにした上に2枚敷き詰めることができますね。

キャンプで実際に使ってみた


スペック上は快適さがあふれ出しているモンドキング3D。キャンプに実践投入し、その使用感をレビューしていきます!

収納時の大きさ



専用のスタッフサックに入れた状態のモンドキング3Dがこちら収納時サイズは、直径23cm×横幅66cmで、重さは2.5kg。厚さ10cmというスペックから、もっとかさばるイメージでしたが、意外とコンパクトにまとまっています。

車載スペースにもよりますが、オートキャンプであればなんとか持ち込める大きさ。さすがにこれを家族4人分となると、かなりのスペースをとってしまいそうですね


インフレータブルマットの中でも、厚さが6.2cm・身幅77cmと大き目サイズのスノーピーク「キャンピングマット2.5w」と収納時の大きさを比較してみました。



やはりマットの厚さの違いで、直径はモンドキング3Dのほうが3cmほど太くなっています。

6.2cmと10cmという厚さの差を考えると、収納時の直径にそこまでのひらきがなく、「よくコンパクトにおさまっているな」という印象ですね。

テントに敷いてみた



MSRの2人用のテント「ハバハバNX」の中に敷いてみました。普段使っている同じサーマレストのクローズドセルマットに比べるとそれなりに場所はとりますが、窮屈に感じるほどではありません。

バルブを開くと空気が自然に入る自動膨張式



マットをスタッフサックから出して広げて、バルブを開いて5分30秒ほど経過したところ。8割ぐらい自動で空気が入ります。


後はパンパンにマットが張るまで、口でバルブから空気を吹き込みます。

シュラフや枕が滑らない



枕をマットやコット上に置くとよくあるのが、滑って落ちてしまうこと。ポリエステル素材のアイテム同士だと、どうしてもツルツル滑ってしまいます。

ですがモンドキング3Dの表面は、適度な摩擦が起こるニット生地になっているので、頭を乗せても枕がずれていくような感覚はありません。


そのため、寝返りを打ったときにシュラフとマットがこすれて「シャカシャカ」と音が鳴ることもないんです。

長さ、幅と大きさも充分。寝相が悪くても安心


サイズはラージとエクストララージがあり、今回使ったラージは長さが193cm、横幅が63cm。身長170cm、腹囲90cmの筆者で縦も横も充分に余裕があります。寝相の悪い人も安心して眠れる大きさです。

スノーピークのキャンピングマットの横幅は77cm。その差は14cm、ほんの手のひら分ぐらいの違い。実際に横たわってみるとその差はあまり感じません。

コットの上で使用できるか?


ヘリノックスの「タクティカルコット」に乗せてみました。長さも幅もちょうどジャストサイズ。脚がほぼ隠れてしまい、マットが浮いているように見えますね。

ハイコットで使うとモンドキング3Dの厚さもあるので、地面からの高さが50cmほどになります。ヘリがないので寝ている間の落下には注意が必要です。

極上の寝心地、体が包み込まれる


実際に横たわってみると、さすがサーマレストが快適さを追求したマットレス。腰や肩の部分が少しだけ沈み込み、ふわふわの寝心地……。


もちろん好みの問題はありますが、包み込まれるような柔らかな感触で、それでいて沈んだ部分以外は適度なハリ、硬さもあって寝返りを打つのも楽々です。

一晩過ごしてみた感想


この日は雨が降っていて、6月下旬でも夜は少し肌寒い気温。ですが、地面からの冷気はしっかりと遮り、底冷えするようなことは一切ありません。

厚みがある安心感は寝ているときもしっかりと感じられ、寝心地は「最高」そのもの。アウトドア用のマットとは思えないほどの寝心地です。夜中目が覚めることもなく、しっかり熟睡できました。

気になった点は……


やはり厚み・大きさがある分、かさばるので空気を抜く作業や、スタッフサックに押し込むときは少し苦労しました。

自動膨張式やエアー式マットには、スタッフサックを使って空気を入れることができる種類もありますが、モンドキング3Dは、最後までバルブから口で空気を入れるのでちょっと億劫に感じるかもしれません。

出典:THERMA-REST

お値段はラージサイズで25,000円(税別)。さすが快適さを一番の売りにしたモデル、お値段はかなり高価格。ですが実際に使ってみると、価格が納得できる品質です。

まるで自宅のベッド!最高の寝心地


今回モンドキング3Dを実際に使ってみて、非常にラグジュアリーな印象を受けました。

ちょっとお値段も高く、マットとしては少しかさばるため、気軽に持ち出せるマットではありません。ですが、車中泊を頻繁にする人、2泊以上の連泊をする人、真冬のキャンプが多い人にとって最高の寝心地を約束してくれる極上のスリーピングマットになるでしょう。

執筆:高久浩一

Source: nap-camp